PEファンドのM&A手法レバレッジドバイアウト(LBO)の仕組み・事例をわかりやすく解説  

PEファンドは成熟未公開株を買収して、経営権を取得して企業価値をあげて売却する、

バイアウトファンドが殆どとなっております。

 

成熟企業を買収するのには当然巨額の資金が必要となるので、

自己資金だけでは足りない場合が多くレバレッジドバイアウト(LBO)という手法を用いて、

企業買収を行います。

 

本日はそもそもレバレッジドバイアウト(LBO)とはどのような資金調達方法なのか解説したうえで、

LBOの有名な事例について紹介していきたいと思います。

 

レバレッジドバイアウト(LBO)の語源的な意味

まずレバレッジドバイアウトについて語源的な意味から迫りたいと思います。

 

レバレッジというのは梃(テコ)という意味があります。

レバレッジで最も有名なものについてはFXがありますね。

 

FXは証拠金を10万円いれることによって最大25倍のレバレッジを掛けることが出来るので、

250万円分の取引きを行うことが出来ます。(実際にはもう少し計算は複雑ですが割愛します)

 

レバレッジドバイアウトも買収する側が保有している資金以上の金額を金融機関から調達して、

買収を実行する手法です。

 

ではレバレッジドバイアウトの『バイアウト』はどのような意味かというと、

英語で書くとBuyout、これを分けるとBuyとOut(≒Exit)になります。

 

つまり企業を買収(BUY)してから、付加価値をつけてOUT(売却)する迄の一連の流れのことを、

バイアウトと言い、PEファンドの代表的な形態をそのまま言い表しています。

 

つまりレバレッジドバイアウトというのは伝統的なバイアウト型のPEファンドが、

巨額の買収を実施する時に用いる資金調達手法ということになります。

 

レバレッジドバイアウトの仕組みをわかりやすく説明

ではいよいよレバレッジドバイアウトの仕組みについて説明します。

 

レバレッジドバイアウトを用いて買収するまで

FXでもレバレッジをかける時に証拠金という担保を証券会社に差し入れます。

 

先程の例でいうと25倍のレバレッジをかけ250万円の取引きを行う為に、

最初にFX口座に差し入れた10万円のことです。

 

ではレバレッジドバイアウトは何を担保に買収を行うかということなのですが、

レバレッジドバイアウトで買収を実施する側が担保にするのは、

買収対象会社が保有する資産と今後の利益から得られるキャッシュフローです。

 

その為、当然現金や換金可能性が高い有価証券を保有していたり、

安定した事業キャッシュフローが見込まれる企業のほうが資金を調達しやすいのは、

想像に難くないですね。

 

レバレッジドバイアウトで買収した後

買収が成功した後は買収によって調達した資金が、

買収された側の負債となるという大きな特徴があります。

 

つまり買収を実施した側の負債にはならないことからリスクの低い買収手法として、

効率的な資金調達手法として認識されています。

 

買収実施後は被買収企業の資産の売却や将来のキャッシュフローによって、

受けた融資を返済していくこととなります。

 

レバレッジドバイアウトのデメリット

自己資本を使うことなく、尚且つ買収実施後の企業の負債と出来ることから、

メリットばかりのように思われますがデメリットもあります。

 

買収に至るまでは買収対象の企業の算定にコンサルの力を借りたり、

弁護士による契約書の作成、借入予定の金融機関との綿密な面談等、

水面下で様々なことが話し合われます。

 

上記の過程で金銭的コストや時間的コストを多大に支払っているので、

買収が水泡と帰した際にはこれらの費用が、そのまま損失となってしまうのです。

 

コラム:レバレッジドバイアウト(LBO)とマネジメントバイアウト(MBO)は何が違うの?

レバレッジドバイアウト(LBO)と似たM&A手法にマネジメントバイアウト(MBO)があります。

 

日本でいうと幻冬舎やアートコーポレーションがMBOを実施した有名な企業なのですが、

マネジメントバイアウトは経営陣が銀行や投資ファンドから融資を受けて、

株主から資金を調達して既存の株主から自社の株式を買収する手法です。

 

ファンドではなく経営陣による買収という点が重要な相違点です。

MBOを実施した後は株式の非公開を行い上場廃止を選択する場合が多いです。

 

レバレッジドバイアウト(LBO)の事例を紹介

レバレッジドバイアウトの仕組みについてお伝えしたところで有名なレバレッジドバイアウト(LBO)の、

海外・国内事例について紹介していきたいと思います。

 

海外LBO案件:KKRによるRJRナビスコの買収

まず最初は以前分析した巨大PE企業のKKRによる米食品大手企業のRJRナビスコの買収です。

投資ファンド・KKR(コールバーグ・グラビス・ロバーツ)をわかりやすく紐解く~巨大PEファンドの実態~

買収金額は現在でも最高額となる300億ドル、

現在のドル/円レート元にすると3兆円の巨大ディールになります。

 

国内LBO案件:ソフトバンクによるボーダフォンの買収

国内LBO事例の代表例としてソフトバンクによるボーダフォンの買収が挙げられます。

大々的にニュースで放映されたので、覚えていらっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

当時1.75兆円という日本史上最大の資金で自己の時価総額よりも大きいボーダフォンを買収した、

小が大を飲み込む劇的な逆転買収劇でした。

 

日本と米国のLBO市場の規模の差

日本と米国のLBO市場は大きな格差があり、

PEファンド先進国である米国に対して日本のLBO市場は殆どないに等しいレベルになっています。

日米のLBO市場の規模の差
<引用:大和総研>

 

レバレッジドバイアウト(LBO)のまとめ

レバレッジドバイアウトは主にバイアウト型のPEファンドによって実施される、

M&Aにおける資金調達手法であり、

買収対象先の資産と今後の事業キャッシュフローを担保にして、

買収を実施する手法で、買収後は被買収企業の負債となることから、

自己資本を使うことなく効率的に巨額の買収資金を調達できることから、

注目されている買収手法です。

 

日本はまだPEファンドの黎明期ですが、一早く個人投資家向けにPEファンドの運用を開始している、

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以上、『PEファンドのM&A手法レバレッジドバイアウト(LBO)の仕組み・事例をわかりやすく解説』でした。

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