ハゲタカファンドとPEファンド(バイアウトファンド)やヘッジファンドの関係をわかりやすく解説

最近また綾野剛さん主演で真山仁さんの『ハゲタカ』がドラマ化して話題となりましたが、

結局のところハゲタカファンドとは何なのか??

オルタナティブ投資の主要な地位を占めるヘッジファンドやPEファンド(主にバイアウト型)と、

何が同じで何が異なるのかという点について整理していきたいと思います。

 

そもそもハゲタカファンドとは?

ヘッジファンドやPEファンドとの関係性を確認する前にまずはハゲタカファンドについて、

説明していきたいと思います。

 

ハゲタカファンドという名前は正式な名前ではありませんが、

直近でいうと東芝やシャープのように事業に失敗して死に体の企業を買い叩き、

経営再生し企業価値が浮揚したところで高値で売却する手法を取るファンドです。

 

例でいうと有名な林修氏も就職した日本長期信用銀行が1998年に経営破綻した際に買収した

米投資ファンドであるリップルウッド・ホールディングスや、

 

記憶に新しいところでは東芝の株価を購入したエフィッシモやエリオット・マネジメント、

サーベラス・キャピタルなどがハゲタカファンドの例です。

 

前者のリップルウッド・ホールディングスは経営権を取得していますが、

東芝の例のファンドは最大ポーションを購入したエフィッシモですら十数%であり、

経営権は取得していません。

 

つまり経営権を取得する取得しないにかかわらず、

経営危機に陥ったものの本質的な魅力を有している企業に投資するのが、

ハゲタカファンドなのです。

 

ハゲタカファンドとヘッジファンドの関係

まずはハゲタカファンドとヘッジファンドの関係なのですが、

ハゲタカファンドはある意味ヘッジファンドであり、ヘッジファンドとは異なる性質を持つときもあります。

ハゲタカファンド=ヘッジファンドとなる条件

ハゲタカファンドが狙う対象が上場株で尚且つ経営権を取得しないような場合は、

ハゲタカファンド=ヘッジファンドとなります。

 

ヘッジファンドは株式であれば上場株を対象として、あくまでトレーディング収益によって、

どのような市場環境であってもリターンを追求するファンドです。

 

ハゲタカファンドが上場株投資を行い、経営権を取得するわけではなく、

トレーディングに徹する場合においてはハゲタカファンドはヘッジファンドの一形態となるのです。

 

ハゲタカファンド≠ヘッジファンドとなる場合とは?

先程と異なり、ハゲタカファンドが経営危機によって上場廃止に陥った銘柄に投資を行い、、

後程説明するPEファンドと同じ括りになります。

 

また上場銘柄に投資を行っていたとしても日本長期信用銀行のリップルウッド・ホールディングスのように、

経営権を取得する場合は日本でいうと総合商社のような事業投資会社や事業会社の買収という括りになります。

丁度シャープを買収した鴻海が良い例ですね。

 

ハゲタカファンドとPEファンド(バイアウトファンド)の関係

今までハゲタカファンドとヘッジファンドの違いについて説明してきましたが、

PEファンドとの関係はどのようになっているのでしょうか。

 

PEファンドといっても様々な種類があるので、今回はPEファンド全体の7割を占める、

バイアウトファンドとの比較を行っていきたいと思います。

PEファンドとは?仕組み・運用成績・種類・メリットやデメリット等から個人でも投資できるおすすめの投資先を紹介。
バイアウトファンドとベンチャーキャピタルの違いをわかりやすく解説-PEファンドの種類毎比較-

 

ハゲタカファンド≒バイアウトファンドとなる条件

今回は先ほどのヘッジファンドの例のように=ではなく≒にした理由は、

ハゲタカファンドがPEファンドに分類されることもありますが、

バイアウトファンドと完全に同じ型になることはないためです。

 

バイアウトファンドは利益を安定して出している成熟企業への投資を行っているので、

そもそも経営危機に陥っている企業を投資対象にすることはありません。

 

しかし、ハゲタカファンドが経営破綻に陥り上場廃止となった銘柄に投資する場合には、

未公開株への投資となりPEファンドとしての特性を持ち、

尚且つ経営権を取得して業績を改善する場合には投資対象こそは異なるものの、

バイアウトファンドと非常に似た形態をとっていることになります。

 

以下日銀がまとめているPEファンドの形態ですが、

ディストレスト/事業再生が上記条件を満たしたハゲタカファンドにあたります。

 

 

 

ハゲタカファンド≠バイアウトファンドとなる場合とは?

バイアウトファンドは前提としてPEファンドの一種である為、

未公開株への投資を行っています。

 

ハゲタカファンドが上場廃止になる前の経営破綻している企業に投資を行う場合は、

先程申し上げた通り経営権を取得しないのであればヘッジファンドに分類され、

経営権を取得する場合は事業投資会社や事業会社に分類されます。

 

ハゲタカファンドとヘッジファンドとPEファンド(バイアウトファンド)結局どれが一番いいのか

今までハゲタカファンド・ヘッジファンド・PEファンド(バイアウトファンド)の、

共通点と相違点についてまとめてきました。

 

で、結局どれが一番投資先として良いのか?という疑問に突き当たった方も多いのではないでしょうか。

三者のうち一番良いリターンを残しているのは、どのファンドなのかということを分析していきます。

 

PEファンド(バイアウトファンド) > ヘッジファンド

まずヘッジファンドとPEファンドについては日銀レポートがまとめたレポートによって、

長年PEファンドの方が高いリターンをたたき出していることが確認されています。

 

市場平均やヘッジファンドに対して高い成績を残しているPEファンド

 

また以前PEファンドやヘッジファンドを含めたオルタナティブ投資の雄として特集した、

ブラックストーン社の長期の成績もPEファンドがヘッジファンドを上回っています。

 

PEファンド(Corporate Private Equity)の長期平均が15%であるのに対して、

ヘッジファンドの長期平均が6%となっていることからもPEファンドの方が優れていることが分かります。

ブラックストーン社の各ファンド形態の運用実績

PEファンドがヘッジファンドより成績が高いと言えます。

 

PEファンド > ハゲタカファンド

なかなかハゲタカファンドの成績をまとめたデータというのはないのですが、

欧州系のスイスの一流銀行であるCredit Suisseがヘッジファンド、

事業再生(Distressed)ファンドつまりハゲタカファンドのリターンをまとめています。

ヘッジファンド、ハゲタカファンド、市場平均の成績比較

<引用:Credit Suisse>

 

1993年から2017年のデータをみると、ハゲタカファンド>S&P500(市場平均)>ヘッジファンド、

という順になっています。

 

ハゲタカファンドやヘッジファンドは2000年代初頭のITバブル崩壊やリーマンショックのような、

市場の危機発生時は強いのですが市場が好調の時は市場平均の方が力強い伸びとなっています。

 

結論:PEファンド > ハゲタカファンド > ヘッジファンド

三者はかぶっている部分もあるので、正確には言い表すのは難しいのですが、

概ね成績はPEファンド>ハゲタカファンド>ヘッジファンドの順番と結論づけて問題ないでしょう。

 

またいくら良い成績を残していたとしても、下手すればそのまま倒産する可能性のある企業に投資をする、

ハゲタカファンドに仮に投資する機会があったとしても躊躇われますよね。

 

安定した成熟企業に投資を行っているバイアウト型のPEファンドが、

安定性・成績ともに優れているということが出来るでしょう。

 

日本から投資できるPEファンドについて以下でまとめていますので参考にしていただければと思います。

👉 日本発新進気鋭のPEファンド・TORTOISE PARTNERS(トータス・パートナーズ)の実態に迫る

 

ハゲタカファンドとヘッジファンドとPEファンドのまとめ

ハゲタカファンドは場合によってはヘッジファンドにもなり、PEファンドにもなり得るが、

一貫した特徴としては経営危機に陥っている死に体の企業へ投資を行うという点である。

 

成績はヘッジファンドより高い成績を残すものの、1990年代から最高のパフォーマンスを残し続けている、

PEファンドに比べると劣る成績となっている。

 

PEファンドとヘッジファンドについては投資信託とも比較していますので興味のある方は、

以下ご覧ください。

ファンドの種類毎のおすすめランキングを紹介!!

 

おすすめのPEファンドについても以下ランキング形式で紹介していますので参考にしてみて下さい!

 

◆2019年以降の最新オルタナティブ投資のおすすめの金融商品をランク付けしています◆

市場連動性が低く、利回りが高いオルタナティブ投資を徹底的に分析している管理人の観点から、現在個人でも日本で投資が可能なオルタナティブ投資先についてランキング形式にしてまとめました。

    【↓最新版:おすすめオルタナティブ投資先ランキング↓】 

オルタナティブ投資としての性格を有し、高い利益を見込めるか安定しているかという点を中心に、以下の5つの要素で評価しています。

  • 収益性
  • 安定性
  • 流動性
  • 手軽さ
  • 将来性

 

長期的な資産形成の一助となれば幸いです。

Click!→ 最新版:おすすめオルタナティブ投資先ランキング

おすすめの記事