世界有数のPEファンド・ブラックストーン(Black Stone)を紐解く

私はPEファンドへの投資を自分のportfolioの主軸に添えています。

 

PEファンドは未公開株つまり上場していない企業に投資を行い、

投資を行うだけではなく経営権を握って企業価値を向上させた後に、

購入時より大幅に高い価格で売却することにより大きな利益獲得を狙う、

今機関投資家や日銀にも注目されている投資手法です。

PEファンドとは?仕組み・運用成績・種類・メリットやデメリット等から個人でも投資できるおすすめの投資先を紹介。

 

本日はKKRやカーライルと並んで一流のPEファンドであるブラックストーン(Black Stone)について、

歴史や投資スタイル等について詳しく紐解き、日本発で日本版ブラックストーンを目指している、

PEファンドについて紹介していきたいと思います。

ブラックストーン(Black Stone)の成り立ちと運用形態・運用規模

ブラック・ストーン(Black Stone)

私の大学の同期で外資系銀行や外資系コンサル出身の友人たちの中には、

ブラックストーンジャパン(Black Stone Japan)に勤めている方もおりますが、

本社のブラックストーン社(Black Stone)はどのような成り立ちなのでしょうか。

 

PEファンドという形態自体が投資の世界では新鮮なものということもあり、

PEファンド界の巨人でもあるブラックストーン社の設立も1985年と比較的最近の出来事なのです。

 

ブラックストーンは今となっては聞くだけで震えるリーマンブラザーズを退職した、

ピーター・G・ピーターソン(2008年リタイア)と、スティーブ・シュワルツマン(現CEO)によって設立されました。

 

現在は業容拡大によって元々のPEファンドとしてのバイアウト型投資(※)に加えて、

上場株を取り扱い利益獲得を目指すヘッジファンド型の運用や、不動産投資、インフラ投資と

オルタナティブ投資全体を手掛けています。

 

(※) バイアウト型投資とはPEファンドの7割~8割を占める投資手法で、ベンチャー企業ではなく既に収益が確立している成熟企業を購入して経営改善をおこない企業価値向上を行い売却する手法です。

 

現在、ブラックストーンは日本や欧州を始めとして世界の主要な拠点に支店を構えています。

ブラックストーンの世界の拠点

Black Stone

 

 

設立30年とは思えないレベルでの急速な拡大で、現在の運用資産はなんと439 Billion USD、

つまり日本円で48兆円(ほぼ日本の歳入)というとんでもない規模となっています。

 

1985年設立当初は400,000USDつまり4000万円程度であったことを鑑みると、

とんでもない速度で運用資産を増額させていることが分かります。

ブラックストーンの運用資産残高の推移

 

運用成績の高さに目をつけた投資家が大挙しておしよせているわけです。

運用実績については後程詳しく見ていきたいと思います。

コラム:ブラックストーンとブラックロックは実は親戚関係

皆さん良く、ブラック・ロックという運用会社を見かけたことがあるのではないでしょうか。

 

実は現在世界最大のブラック・ロックの出自はブラック・ストーンの債券運用部門の、

ローレンス・フィンクが1988年に創立者四名でブラックストーン・フィナンシャル・マネジメントとして、

独立して設立されたのです。

 

有名ラーメン店の従業員が独立して、また有名ラーメン店が出来たという感じですね。

ブラックストーン(Black Stone)にはどんな人材が働いているのか?

ブラックストーンは各拠点のスタッフをOur Peopleとして掲載しているのですが、

各国の金融エリート・ビジネスエリートのみで構成されています。

 

ブラックストーンの根幹ともなっているバイアウト型の運用では、

まず魅力的な未公開企業を見つけて、企業価値を算定して買収までの交渉を行い、

最後により高値で売却を行う投資銀行家(Investment Banker)としてのスキルと、

 

買収した企業の経営改革を行い、利益改善を行い企業価値を上昇させる、

主にコンサル出身者が担う事業価値向上スキルの二つが必要になります。

 

この二つは日本でいえば東大京大を中心とした一流大学の中でも、

一握りしか入ることが出来ない難関であり、外資系の銀行とコンサルで成果を上げた、

いわばエリート中のエリートによってブラックストーンは構成されているのです。

 

ブラックストーン(Black Stone)の非常に高い運用実績

それではいよいよブラックストーンの運用実績なのですが、

以下の情報はブラックストーンの株主総会の資料を基に紐解いていきたいと思います。

なお、文中によく出てくるLTMというのはLast Twelve Monthつまり過去12カ月の略ということを、

予めお伝えしておきます。

 

ブラックストーン(Black Stone)社の経営実績

ブラックストーンは2007年に上場を果たした会社ですので株式会社の形態をとっています。

ブラックストーンの運用実績の前に会社として業績の推移を確認していきましょう。

 

ブラックストーン社はファンドを運用して管理報酬と、

得られた収益から成功報酬を得ることによって利益を得ています。

 

管理報酬は預入資産の1%~2%なのですが、成功報酬は利益の中から約20%程度となっているので、

運用成績が良ければ良いほど、ブラックストーン社の利益は増幅するということになります。

 

過去12年間の税引前利益率は52%とS&P500指数を構成している企業に対して、

非常に売上に対して高い利益率を誇る形態で運用しています。

手数料収入が殆どなので、当然といえば当然なのですが、、

ブラックストーンの高い営業利益率

 

また以下細かいのですが、リーマンショック以降の財務諸表をみると、1年を除いて基本的に右肩上がりに、

ブラックストーン社の利益は増大しています。

 

ブラックストーンの利益

Black Stone

 

この10年で利益が7倍に増加しています。

平均して利益が22%ずつ毎年増加していっている計算になります。

 

預入資産が飛躍的に増加し運用資産残高が増加することによる管理収入の増収と、

以下に説明する各セクターの運用成績が堅調であることから成功報酬が毎年巨額に入ってくることが要因となっています。

 

また他のライバル達の利益を3社足し合わせた金額を稼ぎ出しており、

PEファンド界の帝王といえる成績を残しています。

他のPEファンドとブラックストーン社の実績の比較

 

ブラックストーンの各運用セクターの堅調な運用成績

収益の大半が手数料収入であることから、各運用ファンドの成績が重要になってくるのですが、

以下各セクター毎の成績をご覧ください。

ブラックストーンの運用ファンドのリターン

Net Returns from Inceptionというのは運用開始後の平均年率で、

LTM Appreciation Gross Returnはこの1年間の運用成績ということになります。

 

また各項目は

Opprtunistic Real Estateは不動産投資ファンド
運用総額:119Billion USD (約:約13兆円)

Corporate Private Equityはブラックストーンの本家本流のPEファンド運用
運用総額:120Billion USD (約:約13兆円)

GSO Mezzanineはハイイールド債券運用ファンド(多少危ないけど高利回りの企業の債券)
運用総額:123Billion USD (約:約13兆円)

Hedge Fund Solutionは上場企業を対象としたヘッジファンド型の運用
運用総額:77Billion USD (約:約8兆円)

 

 

設立から不動産とPEファンドとハイイールド債券投資が同じ高い成績を年率であげており、

昨年度は特にPEファンドの成績が全体を底上げしたことが分かります。

 

S&P500指数の1985年からの年率が9%であることを考えると平均年率15%の偉大さが分かりますね。

因みに1985年に100万円を保有していたとします。

1985年にS&P500指数同様の年率9%の運用成績を出すと2,041万円に。

1985年にPEファンドの年率15%の運用成績を出すと1億3318万円まで増大しているのです。

 

 

私が以前特集したイェール大学の20年平均年率12%を上回っており、素晴らしい成績であることがよく分かります。

資産分散を行い市場平均をオーバーパフォームする投資ポートフォリオを組成する為の考え方

 

ブラックストーン社の運用の特徴

ブラックストーン社の運用の特徴として長期保有が挙げられます。

ブラックストーンでは利益の殆どを1年以上保有する長期投資の結果として得ています。

 

ブラックストーン社の運用の特徴

特んいPEファンドという業態では、購入してから企業価値上昇させるのに、

長い期間がかかるので長期投資となることが前提であると言えるでしょう。

 

じっくりと育てて高値で売却するのがPEファンドの基本です。

ブラックストーン(Black Stone)に投資する方法はあるのか?

ブラックストーンに投資するのは二つの形態が考えられます。

一つはブラックストーンが運用するファンドへの投資なのですが、

最低出資額が5億円以上と非常に高く超富裕層か機関投資家にしか相手にされません。

 

もう一つはNY証券取引所に上場されているブラックストーン社の株を購入することですが、

現状日本の証券会社では取り扱いがなかったので、

現地かシンガポールや香港で口座を開設して購入するしかありませんが、

なかなか難しいですよね。

 

しかし、日本のPEファンドについては日本の個人投資家も購入することができます。

私も実際に投資しているPEファンドは日本株での高い運用実績があるファンドマネージャーによって、

運用が開始された新進気鋭のファンドです。

以下で詳しく説明していますので参考にしてみてください。

👉 日本発新進気鋭のPEファンド型ヘッジファンド・TORTOISE PARTNERS(トータス・パートナーズ)の実態に迫る

 

ブラックストーンについてのまとめ

ブラックストーン社はPEファンドを始めとしたおオルタナティブ投資で顕著な実績を残し、

運用総額は日本の国家歳入と同じ48兆円にのぼり、増大する手数料収入で毎年22%ずつ利益を伸ばしている。

しかし残念ながら、現在日本の個人投資家にとってブラックストーンによって運用されているファンドや、ブラックストーン社そのものの株を購入することは難しい。

 

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